防災の観点から 鎌倉を知ろう

鎌倉ってこんなところ

鎌倉の観光事情について

オーバーツーリズムによる防災上の課題

鎌倉市では、観光客が集中する「オーバーツーリズム」による課題が顕在化しており、防災の観点からも特有のリスクが生じると予想されます。
鎌倉市には国内外から多くの観光客が訪れます。特定の時間帯、場所、季節によって観光客が集中する現象が起こっており、これらをオーバーツーリズムと呼んでいます。
混雑により災害時に混乱が生じやすく、特に観光客は土地勘がないため、適切な避難行動が取りにくいことが予想されます。
鎌倉市では、快適な旅を楽しんでいただくために、時間と場所の分散化を目的とした早朝観光や、夕方から夜にかけての観光、徒歩による移動、日本遺産などの新しい観光テーマによる周遊の促進等を推奨しています。
 
 

避難経路の混雑特に観光客が集中するエリア(鶴岡八幡宮エリア、長谷寺・鎌倉大仏エリアなど)では災害発生時に避難経路が混雑する可能性が高いとされ、狭い道路や路地が多い鎌倉では、有事の際の避難がスムーズに進まないリスクがあります。また、海岸部の観光スポット(由比ヶ浜、稲村ヶ崎、七里ヶ浜など)にも多くの観光客が集中するため、津波発生時の迅速な避難が困難になる恐れがあります。
交通機関の混乱災害発生時には、観光客が鉄道やバスを利用して一斉に帰宅を試みるため、交通機関が混乱・停止する可能性が高まります。事前に各交通機関のサイトやアプリを確認できる準備をしておきましょう。
インフラの負荷観光客の増加により、災害時の水や食料、トイレなどのインフラが不足するリスクが高まります。また、大船エリアを除くと大型商業施設が少なく、急な豪雨や強風などの天候変化に対応して一時的に退避できる施設が限られています。ハザードマップや避難場所の事前の確認、携帯できる手荷物での備えなどにより、いざというときに落ち着いて行動できるように準備しておきましょう。